学部学科・大学院

大学院文学研究科 心理臨床学専攻

社会に寄り添い、人に寄り添う"こころのプロ"をめざす。

趣旨

専門的な研究と実習経験を重ね、 必要な知識と実践力を修得。

心理臨床学専攻では、心の発達を支え、心のケアを必要としている人々を支援する専門職業人としての〈臨床心理士〉の養成を目的としています。臨床心理学や心理学分野での専門研究を深めるだけでなく、学内に設けた〈心理・教育相談室〉で実習経験を積むことも可能です。また学外では病院や、児童福祉施設、児童相談所など提携施設で臨床心理士として必要な知識と実践力を身につけることができます。

メッセージ

伊東 真里 教授 心理臨床学専攻 専攻主任

心理臨床学専攻 専攻主任
伊東 真里 教授

理論と実践を交え、時代に即した力を育てる。

病院での勤務経験を用いながら、心身症状をもつ子どもへのサポートについて教えています。また、学内に設置している心理・教育相談室では、院生が実際に悩みを抱えた人と関わる機会も用意しています。ストレスを抱えた子どもは年々増加傾向にあります。院生には症状に合わせた関わり方を養ってほしいと思っています。

在学生メッセージ

修士課程 1年次生

 私は子どもの心理面を支援する心理専門職になりたくて、公認心理師と臨床心理士、両方の資格取得をめざして神戸親和女子大学で4年間、心理学を学んできました。高校時代から関心があった心理学を初めて専門的に学ぶということで、1年次からすべての授業に興味を持って臨みました。なかでも3年次での「心理実習」は、自分にとって特に学びの多かった授業でした。学校での授業だけでは学ぶことができない心理職の実態や、求められる知識について学ぶことができました。子どもが抱える心の問題の根源には親との関係が影響していることが多いことをこのときに知り、親子間の支援に携わりたいと思うきっかけにもなりました。
 子どもに対する知識や子育ての知識などを得て、子どもとの距離が近い心理職になれるのではないかと考え、幼児教育・保育に関する知識も大学在学中に学びました。心理・教育相談室で現場に近い状態を経験することができ、児童相談所に17年間勤められた経験豊富な教員のもとで学べる、それが大学院進学を考える大きな決め手となりました。被虐待児もしくは機能不全家族で育つ子ども、子育て、虐待再発防止などの支援に携わるために、大学院ではより現場経験を積んでいきたいと考えています。
 研究したいテーマは「ひとつの行動に対する捉え方と愛着の関係について」です。大学の卒業論文としてはハードルが高く、断念したので、ぜひ大学院での修士論文としたいと考えています。

在学生メッセージ

修士課程 2年次生

 大学で心理学の勉強をしていくなかで、心のケアを必要としている人を支援する公認心理師になりたい思いが芽生え、資格取得のために神戸親和大学大学院に進学しました。
 現在の研究テーマは、「友人間における妬み感情・自尊感情・自己効力感について」です。友人関係を構築していくなかで生じるマイナスな感情が、自尊感情や自己効力感にどのような影響を及ぼすかを考えます。さらには、マイナス感情とどう付き合うことで、自分を見失うことなく、心理的安定を保つことができるのかの考察を深めるつもりです。
 神戸親和女子大学から進学し、教員の方々も顔見知りであることから、いろいろと相談しやすいなかで円滑に勉強や研究を進めることができています。専門領域が異なる先生方にそれぞれ教えていただけるので、さまざまな領域で専門的な知識を得ることができ、学ぶことに関してとても恵まれた環境にあります。また、授業では発表する機会が多く、調べる力、自分なりの視点を持ち、自発的に取り組む力が確実に備わります。また、心理・教育相談室では実際に相談者と関わる機会が得られ、ケアを必要とする人の実際を知ることができ、対応方法を身をもって学ぶことができます。
 将来的には、医療もしくは産業領域で働きたいと考えています。他職種連携がより一層求められる現場で、助けを必要とする人に寄り添える専門職としての「心理師」を多くの人に認知していただけるよう、積極的な声掛けを心がけ、良好な関係を築いていきたいと考えています。