学長メッセージ
変化する社会の中で、「面白い」をキーワードに
自分を見失わない人に

神戸親和大学 学長
本学は、1966(昭和41)年に設立されました。またその前身である親和女学校は、校祖の友國晴子先生によって、1887(明治20)年に開校しました。神戸の地に140年近くの歴史と伝統を持つ大学です。「親和(しんな)さん」「先生になるなら、親和!」などの呼び名で、地域の皆さんに愛されてきました。小規模大学ならではのきめ細やかな教育を実施し、これまで国内外で活躍する2万人近い卒業生を輩出しています。
このような本学の学生として、皆さんも仲間入りしませんか。国際文化、心理、教育、スポーツ教育の4つに別れた学科の中で、「どれだけ知識を覚えることができたか」が成績の基準ではない、これからの社会で本当に必要な力を身にける新しい学びに、4年間取り組んでみませんか。
このように皆さんをお誘いする理由を、ここでいくつか挙げたいと思います。まず最も大きな理由は、皆さんの学生生活が明るく楽しいことです。これは、身近に感じる素晴らしい先生方が一人ひとりに寄り添ってくださることで、「学ぶことが楽しい」といつの間にか感じる人が多いことから生まれます。また、同じ目標を持つ仲間や地域の人と出会い活動する中で、新しい多くの仲間や「知人」を得ることも明るさや楽しさをもたらしてくれます。講義や実習、演習だけでなく、学科行事やさまざまな大学行事の様子は、ぜひWebサイトやSNSで確認したり、オープンキャンパスで確かめたりしてみてください。加えて本学が、大きくて小さい(?)、とても不思議な大学らしい雰囲気に包まれていて、とにかく本当に明るくて清々しいキャンパスであることも影響が大きいと思います。さらに、だからこそ学生生活が面白くて充実するので、保育園・幼稚園・こども園の先生、小学校の先生、中学校の先生になる卒業生が兵庫県下でトップクラス、それ以外にも公務員や専門性を活かしてさまざまな企業にもほとんど就職していくことがポイントになっていると思います。
そのことと関係するのですが、本学に皆さんをお誘いするのは、大学を卒業しなければ果たせない目標や希望がしっかりと実現できるように、学生の皆さん一人ひとりに寄り添って、その道筋がしっかりと準備されていることも大きな理由です。学校の先生になること、心理の専門家になること、日本語教育の専門家になること、スポーツの専門家になって資格や免許に基づいて指導するなどは、大学での単位の履修と試験の突破などが必要になります。もちろんいろんな大学でもできることもありますが、例えば「教員採用試験対策セミナー」では一人ひとりが学びやすいように学びが独特に工夫されていたり、校長先生や教育委員会で活躍されていた先生方が多くいらっしゃってノウハウをしっかり教えてくださったりなど、本学では一人ひとりの力に見合った個別で最適な学びが、多様な分野で提供されています。
そして本学は、2025年度に皆さんを迎えるにあたって、大きな進化を遂げることも大きな理由の一つです。2025年度からは、「地域共創科目」が開設されます。これは、まずは「頭から」ではなくて、「体験すること」「活動すること」から大学の学びを始めるとともに、とにかく面白くてやりがいがあって、なのにこれからの社会で必要となる「一生モノの力」が知らないうちに身につくカリキュラムです。このカリキュラムは、地域にとどまらず全国をも驚かせる先導的な取り組みとなっています。教育分野の著名な研究者や専門家も多く、OECDや海外の大学とも交流、連携の深い本学だからこそスタートさせることができる取り組みです。神戸市北区全域を本学のキャンパスとして、リアルに神戸市北区の、赤ちゃんからお年寄りまで、学校から地域社会、企業まで、みんなの「Well-being(より良い充実した生活)」を、皆さんの発想と行動力で創り出していく授業です。ここでの体験は、大学での学びを異次元の学びへと飛躍させると思います。「難しいことを難しく言う」のではなくて「難しいことを優しく言う」ことのできる、本当に役立つ知識や技能を大学で身につけることができると思います。「めちゃくちゃ」期待していただきたい大学が社会全体と連携し、全力をあげて取り組むカリキュラムです。
最後に、2025年度からは「副専攻制度」が始まることもご紹介しておきたいと思います。生成AIやバイオテクノロジーなど、最先端の技術は皆さんの生活を確実に変えていきます。このような社会の激しい動きの中で、大学でしか学べない最先端のテクノロジーやその活用方法を学んだり、学科で学んだ力を実際に使えるようにさらにパワーアップさせたり、専門以外にもう一つの「専門」を身につけ組み合わせることで、卒業後や、さらにその先においても社会で活躍する力を身につけるためのカリキュラムが「副専攻制度」の中身です。
これらの時代を生き抜いていくためには、「問いを自ら立てること」「より良い変化のために他者と協働して責任を遂行できること」「常に振り返りの中で自分を創りかえることができること」ができる「新しい主体性」が育っていることが必要です。大学はだからこそ、「ネームバリュー」や「偏差値」で選ぶ進路ではなくなってきました。「どこに入れたか」ではなく、「4年間で何を身につけたか」「どんな4年間を過ごしたか」という大学生活の質が、大学には問われています。神戸親和大学に皆さんをお誘いするのはこのような時代において、責任と自信を持って皆さんに高い質の大学での学びと生活を用意できると考えているからです。神戸親和大学は、「ともに学び ともに成長する」をスローガンにした、伝統と革新の大学です。皆さんと入学式でお会いできることを心より楽しみにしています。
2025年4月