お知らせ

2020年度 神戸親和女子大学・大学院新入生の皆さんへ【学長メッセージ】

神戸親和女子大学 学長 三井知代

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。保護者、関係者の皆様方、心よりご入学のお祝いを申し上げます。神戸親和女子大学教職員一同、皆さんのご入学を歓迎いたします。

 さて現在、新型コロナウイルス感染症が世界中で拡大し、社会はその対応に追われています。人々の健康や社会生活を守るため、今後仕事、学業、日々の生活において、私たちの社会はこれまでとは比較にならない程のスピードで大きく変化を遂げていくことでしょう。皆さんはこのような激動の時に本学での新たな生活を始めることになりました。

 皆さんの本学での学びの目的は様々だと思いますが、私はこのような社会の激動、変革の時期こそ皆さんに「3つの力」を本学で身に付けていただきたいと願っています。

 一つ目は、社会の問題を解決する「課題解決力」です。私たちは今後も感染症だけではなく様々な社会の困難、危機に立ち向かい、闘っていかねばならないでしょう。私たちが人間らしくそして幸せに暮らすためにどのように社会の課題に向き合い、解決していけばよいのか。おそらく答えがひとつでないような難しい問いに皆さんは日々向き合っていかねばならないと思います。その時のために、皆さんは本学で学ぶのです。本学での学びにより皆さんは幅広い知識を得て、知識を基に自分自身の頭で考え、社会において新たな課題解決に取り組んでいってください。

 しかし、独りの力には限界があります。そこで必要なのが二つ目の力「コミュニケーション力」です。コミュニケーション力は相手の文化、背景、特性などを理解した上で他者と連携する力です。今回の新型コロナウイルス感染症の拡大予防のために、ソーシャル・ディスタンシング、つまり人々が社会的距離を保ち、他人との接触を回避することが推奨されています。国境や都市が封鎖され、直接的な会話などのコミュニケーションが断たれ、人々の孤立、特に弱者の孤立が社会の大きな問題となっています。このような限界を超えて私たちは何等かの方法でコミュニケーションを取り、難局を乗り越えるために連携して行かねばなりません。現時点ではオンラインでの会議、学習、集会など様々な試みが行われています。多くの人々そして世界と繋がっていくために、ICT機器を活用し新たなコミュニケーションの在り方を創造できるか、今私たちに真に問われている課題だと思います。

 そして、激動の時期を生きていくために必要なのが、三つ目の力「自分の限界を超えていく力」だと私は思います。自分の限界は昨日までの私です。人は変化し、成長することができます。今日から皆さんは、本学で自分自身の力を信じて思い切りやりぬいて下さい。

 これからの本学での学びや出会いが、皆さんの生涯にわたっての大きな支えとなりますように願っています。

 神戸親和女子大学、大学院にご入学された皆さんがこれから充実した大学、大学院での生活をすごされるよう祈念しております。

 あらためまして、ご入学おめでとうございます。