国際交流

2016年度 海外福祉研修活動日誌(スウェーデン)

海外福祉研修 現地報告【その1】

約11時間の飛行機の旅を終え3月5日に無事スウェーデンのストックホルムに到着しました。今日(3月6日)から本格的に研修が始まりました。午前中はSQCに行き、SQCの活動や理念をはじめ、スウェーデンの社会情勢や高福祉・高負担が成り立つ社会経済的背景、認知症ケア・高齢者福祉などについて学びました。そのうえで、実際、デイセンターとサービスハウスを訪問し、利用者の活動風景を見学したり、利用者の方の部屋を訪問したりしました。特に、サービスハウスは自分が今まで使っていた家具があったり部屋数が多かったりと自由で自分らしい部屋の作りになっていました。またアルコールやコーヒーなど利用者の方のタイミングで飲めるということを聞きました。それにはスウェーデンにおける社会福祉の理念(個人の尊厳と自己決定権)が根底にあるのだと感じました。
昼食を終えSQCに戻り、ハプティックセラピーについて学びました。実際に体験してみて、セラピストの掌が利用者さんの背中をゆっくりとさするとき、肌と肌が触れ合う心地よさを感じることができました。普段、肌と肌が触れ合うことが少ないので、触れ合う大切さを実感することが出来ました。
3月6日 伊瀬・小澤

海外福祉研修 現地報告【その2】

3月7日、スウェーデン研修3日目の今日は朝から雪が吹雪き、寒い中での研修となりました。
午前中は、Alerisという民間が運営する認知症高齢者のグループホームへ見学に行き、施設長から利用者の生活や認知症高齢者との関わり方、アクティビティなどについて説明を受けまたした。その後、スヌーズレン(感覚刺激療法)を体験したり、利用者の部屋にも訪問したりして、日本のグループホームとの違いを学びました。
午後からはSQCに行き、障がい者福祉と児童福祉について学びました。障がい者福祉では、スウェーデンの障がい者福祉の変遷や仕組み、就労状況や家族への支援、教育など、たくさん学びました。なかでも、地域で障がい者が自立したひとり暮らしができるよう支援するパーソナル・アシスタント・サービスについて印象に残りました。一方、児童福祉では、子育て環境や家族サポート、男性育児参加の状況などを学び、就学前保育(preschools)だけでなく学童期以降も長く支援が続くことが魅力的だと感じました。
3月7日 藤原・西村

海外福祉研修 現地報告【その3】

3月8日 水曜日、研修4日目、雪&曇り。
午前中は、障害者アクティビティセンターに行きました。
センターには、メディアグループ・裁縫グループ・陶芸グループなど、7つのグループがあり、利用者は各グループに自由に参加して絵を描いたり、映画を製作したり、さまざまな作業をしながら、日々を過ごしています。各グループで製作したものは、施設が運営する店で販売もしており、その商品の一つのスカーフをお土産としていただきました。
そして、利用者の中には労働組合の会長や、グループで活動しながら施設の仕事をしている人もおり、犬の幼稚園と呼ばれるところでアクティビティに参加している人もいます(飼い主の仕事中に犬を預かり、世話をする仕事)。
午後は、音楽療法に参加しました。
お昼に訪問したところはストックホルム市内で一番と言われている高齢者福祉施設でした。今回は施設見学の一環として音楽療法士に指導していただき、高齢者と音楽をするときに大切なことや音楽がおよぼす身体や精神への影響などを学びました。手拍子や足踏みで体を動かしたり、ネガティヴな気持ちでいても自分ができることを発見したり、歌うことで表情が柔らかくなり楽しいとみんなが感じていくのを実感しました。音楽は高齢者や障害者、言葉の壁など関係なくみんなが1つになって楽しめるアクティビティだと知りました。
明日は、保育園と母子生活支援施設に訪問する予定なので、楽しみにしております。
3月8日、枝松・簗瀬

海外福祉研修 現地報告【その4】

3月9日(木)研修5日目。 雨のち曇り。
午前中は1~5歳までのプレスクール(日本の「認定こども園」に相当)を訪問しました。印象に残ったのは、机の角など小さなけがになるものは子ども自身が「これは危ないものだ!」と気付けるような環境にしていた1~2歳児の部屋です。日本では、安全性を重視した環境づくりを心掛けているので、スウェーデンとの教育方針の違いを考えるきっかけになりました。
午後からは、まず、軽度の障がい者のためのグループホームを訪問しました。利用者一人ひとりの生活空間が独立したアパートの一室になっており、日本よりも利用者の生活やプライバシーなどが守られていると感じました。また、公共交通機関を利用したり、レシピを見ながら料理をしたりとIT機器を活用することで、自立した生活ができることを学びました。
その後、女性と子どもを守るためのシェルター(母子生活支援施設)を訪問しました。職員さんの話を聞いていくなかで、ジェンダー問題や加害者への支援が足りていないなど、日本と同じ課題がスウェーデンにもあると知りました。
明日は研修最終日です。学び多い研修になるよう最後までみんなで頑張ります。

3月9日 岡田・森田

海外福祉研修 現地報告【その5】

3月10日(金)研修6日目。曇り
午前中は、福祉用具のワークショップに参加しました。ベッドから歩行器までの支援の仕方や車椅子に移動させる時に腰に補助器具を装着し支援する仕方、ベッドの上での体制変換の仕方等、要介護者と介護職員の両方を考えた介護の仕方を体験し学びました。
スウェーデンでは研修に職員が参加した場合、その日の代休がもらえるのですが、日本ではそういったことが少ないので研修に対する意識の違いがあるなと感じました。
午後からは、12~23歳を対象にした青少年クリニックに訪問しました。ここでは、助産師やカウンセラー、医師、ソーシャルワーカーがチームを組んで、不安な気持ちを抱える若者やDV等の問題を抱えた子ども、家族などをサポートしたり、予防活動に力を入れているところでした。「誰でも安全に来られる場所」という意味で、待合室にLGBTの旗が掲げていることが印象的でした。
明日は、待ちに待ったストックホルム観光です。天気が晴れることを祈っています。

3月10日 寺川・東埜

海外福祉研修 現地報告【その6】

3月11日(土)
研修最終日。天気に恵まれ、観光日和の1日となりました。
午前中、ノーベル賞の晩餐会が行われる場所として有名なストックホルム市庁舎に行き、晩餐会で使用される美しい食器や舞踏会の会場などを見学しました。
次に、ヴァーサ号博物館で実際にヴァーサ号をみました。休日ということもあり、親子連れの姿もよく見られました。博物館に行って、研修5日目に訪問したプリスクールに同じ名前の船があっ たことを思い出し、歴史と伝統を重んじる国民性を感じました。
午前中、最後の訪問先のガムラスタン(旧市街)では、歴史的な建物や街並みを見て歩きました。お土産としてノーベル賞メダルチョコレートやダーラナホースを購入しました。
昼食はスウェーデンの定番家庭料理、ミートボールを研修最終日にして食べることができました。スウェーデンではミートボールにコケモモという果物のジャムをつけて食べるのが一般的だそうです。おいしくいただきました。
午後は、現在もスウェーデン国王一家がお住まいのドロットニングホルム宮殿の見学でした。住まれているところを一般の人もみることができることに驚きました。
その後、中央駅に行き、初めての自由時間を満喫しました。中央駅周辺のお店でお土産を買ったり、レストランでディナーを食べたりとストックホルムの街を堪能しました。最後に、ホテルまで電車で帰りました。

観光中、昨日までの研修で学んだことが、街の中で自然と目に入ってきました。特に、育児休業中の父親がベビーカーを押している姿があちこちでみられるなど、福祉が生活に根付いているような印象を受けました。

スウェーデンでお世話になった方々、Tack så mycket.(タックソーミッケ、「ありがとうございました。」という意味)

市嶋・青野